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内海 隆行*; Koga, J. K.; 功刀 資彰*
Parallel Computational Fluid Dynamics; New Frontiers and Multi-Disciplinary Applications, p.539 - 546, 2003/00
高強度・短パルスレーザー照射によるプラズマのメゾスコピックレベルでの非線現象の解明には、ブラソフ-ポアソン方程式の高精度かつ高効率の数値解析手法が必要となる。このため、従来より粒子シミュレーション法,フーリエ-エルミート変換法,フーリエ-フーリエ変換法,有限要素法,スプリッティング法などが提案されてきたが、筆者等は数値流体解析手法として開発されたCIP法を拡張したDA-CIP法を提案してきた。DA-CIP法は、差分操作を含まず、場の量を支配方程式と整合性のある空間微分値を含めた状態量により推定し、時間発展を高精度数値積分法を用いて計算するために、安定で高精度な数値解を得ることができる。本報告では、DA-CIP法が局所的演算に基づく手法であるために、関西研の超並列計算機システムなどによる並列計算に適したアルゴリズムであることを示す。
内海 隆行*
Computational Fluid Dynamics Journal, 8(1), p.135 - 141, 1999/04
流体方程式などの双曲型偏微分方程式に対する汎用数値解析技法として矢部等によりCIP(Cubic Interpolated Propagation)法が提案され、われわれはそのラグランジュ表現の微分代数的CIP(Differential Algebraic CIP)法を開発してきた。超強光電場でのプラズマの励起過程や緩和過程に伴う非線形現象が支配的な非局所熱平衡状態での光量子-物質相互作用に置いて速度分布関数の運動を記述するBoltzmann方程式も双曲型偏微分方程式である。このため、CIP法やDA-CIP法は微視的現象を記述するBoltzmann方程式などを解く手法として直接的に適用できると考えられる。本発表では、DA-CIP法により、Bhatnagar-Gross-Krook衝突項及び近似的なクーロン衝突モデルであるFokker-Planck衝突項を含むプラズマ・シミュレーションにおいて高精度数値解が得られることを示す。また、超強光電場における相対論的プラズマ・シミュレーションにおいて電子が相対論的速度に加速される様子を位相空間の電子分布関数で可視化して示す。